【池袋暴走事故】「悔しくて悔しくて仕方がない」池袋暴走事故、妻と娘を亡くした夫が会見


19日、東京・東池袋で車が暴走し10人の死傷者を出した事故で、娘の松永莉子ちゃん(3)と妻の松永真菜さん(31)を亡くした夫が24日に会見を開いた。

 「まず最初に、事故現場の献花台に溢れるほどの花を手向けてくださった皆様、妻と娘に寄り添い心を痛めてくださっている皆様の温かい心に、本当に感謝しています」と感謝を述べた夫は、続けて「最愛の妻と娘を突然失い、ただただ涙することしかできず、絶望しています。娘がこの先どんどん成長し、大人になり、妻と私の元を離れ、妻と寿命尽きるまで一緒にいる。そう信じていましたが、たった一瞬で私たちの未来は奪われてしまいました。悔しくて悔しくて仕方がありません。この悔しさはどれだけ時間が経っても消えないでしょう」と心境を吐露。

 また、妻と娘の写真を公開した経緯について「妻と娘は本当に優しく、人を恨むような性格ではありませんでした。私も2人を尊重し、本来ならばそうしたいです。ですが、私の最愛の2人の命を奪ったという、その罪を償ってほしいです。この数日間、何度もこの先生きていく意味があるのかと自問自答しました。しかし同時に、今回の事故での妻と娘のような被害者と私のような悲しむ遺族を今後絶対に出してはいけないとも思いました。そのために、私は妻と娘の画像を公開することを決断しました。妻はとても恥ずかしがり屋で、Facebookなどで顔を公開することもないような控えめな性格でした。そのため苦渋の決断でした」と説明。

 そして、「この画像を見ていただき、必死に生きていた若い女性と、たった3年しか生きられなかった命があったんだということを現実的に感じていただきたいです。現実的に感じていただければ、運転に不安があることを自覚したうえでの運転や、飲酒運転、煽り運転、運転中の携帯電話の使用などの危険運転をしそうになった時に、亡くなった2人を思い出して思いとどまってくれるかもしれない。そうすれば、亡くならなくていい人が亡くならずに済むかもしれない、そう思ったのです。それぞれのご家庭で、事情があることは重々承知しておりますが、少しでも運転に不安がある人は、車を運転しないという選択肢を考えてほしい。また、周囲の方も本人に働きかけてほしい。家族の中に運転に不安がある方がいるならば、いま一度家族内で考えてほしい。それが世の中に広がれば、交通事故による犠牲者を減らせるかもしれない。そうすれば、妻と娘も少しはうかばれるのではないかと思います。今回の事件をきっかけに様々な議論がなされ、少しでも交通事故による犠牲者がいなくなる未来になってほしいです」と訴えた。

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